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ROLL OVER Magazine vol.1【Harico】



2019.5.19 KillingTime at.Toyama Minority


あえてカタチを持たず無から生まれる音像で、その空間を震える宇宙空間から真空の深海までに変えてしまう即興演奏者Haricoインタビュー。

サックス、ギター、ミシン、etc、、音が出れば何でも表現し、その場を支配してしまうアンダーグラウンド界の鬼才にして天才の話を聞いてみました。



R:これ知りたい人いっぱい居ると思うんですけど、ルーツとかって。


H:ルーツは・・・なんか・・・ルーツは、なんか元々始めたのはギターなんですけど、うん。最初は練習でこう人の曲とかをやったりしてたら、すごいつまらなくなってきて。それでなんかそれ以来自由に


R:自由に弾く感じ・・・?


H:自由に


R:ギターを?


H:ギターだったんですけど、ファズギターのノイズを聴いたんですよ。あ、これだと思って、ノイズ。そこからもうノイズ。


R:完全にノイズに行ったんですか?


H:完全に、ノイズに反応してしまって。


R:それは例えば、最初に例えばこのアーティストが好きで、それからこのノイズのアーティストが好きになったとかっていう流れでは・・・


H:流れではなくて。そうそう、ゆらゆら帝国の「午前3時のファズギター」って曲のファズギターのノイズ、ギャーって聴いて、あっこれだと思って、ギター買いに行ったんですけど笑


R:そこなんだ~


H:それから 自分の路線に。


R:もうぐーっといく感じだったんですか?


H:最初は曲とか作ってたんですけど、曲をやるのがすごいつまらなくなってきて。


R:そこはジャズのアーティストとか・・・見てるとジャズの匂いはプンプンするんですけど。


H:全然、そんなことはなくて(笑)


R:ない(笑)


H、R:笑笑


H:じつはパンクとかそっち系の 出身なんですよ。


R:そうなんだ~!


H:そうそうそうそう 最初はギターで何年かやってて


R:例えばゆら帝以外に好きなアーティストって、いました?


H:えーっと、好きなアーティストは・・・なんかあんまり、なんていうかこの人が好きっていうのがなくて、なんか、なんかいいなと思って聴いてる感じで。


H:ふふふふ(笑)


R:(笑)なんすかそんな、そんな謎な感じは(笑)


H:あんまり掘り下げなくって(笑)


R:へ~~じゃもう、僕が見てると例えば、アルバートアイラーとか、ジャズのコルトレーンのフリージャズの時期とかそういうのからかなって思ったんですけど、まったく無し?


H:勧められて聴いて、良いなと思って。別に掘り下げて聴くわけで無く(笑) 


R:へ~~


H:はアルトサックスを始めたきっかけは阿部 薫だったんですけど。


R:あ! そうなんですか


H:阿部 薫の音聞いて、あ!これだ!と思って、またサックス買いに行って(笑)


R:阿部 薫を聴いてサックスいくんすか!!


H:そうそうそうそう


R:まじか!へーそれは意外ですね!ジャズをたどっていって阿部薫にたどり着くとかそんな感じではなくて、そんな感じじゃないんすね。


H:じゃなくて


R:あ、そっかその前にノイズ始めてたから、そっちの方が近いんだ!


H:そっちの方が近くて。


R:その頃は大阪で活動してらしたんですか?


H:そのときはまだ東京で。

でもこのサックスソロのスタイルになったのは実は富山に来てから


R:え、ループとか始めたのも富山来てからですか?


H:そうそうサックスソロでループとか始めたのは、富山来てからで。


R:まじか、へーーーーーーーー!意外、意外。


H:中村達也さんとやった、対バンさせてもらった、あれが2回目ぐらいのライブだったんですよ。


R:あれが、え!?あれで2回目だったんですか?


H:このスタイルになってから。


R:天才すぎる!(笑)


H:いやいや(笑)


R:すごすぎる・・・


H:その前ははなんか、いろいろ、ハリコズエっていうノイズ今もやってるんですけど。

ハリコズエっていう、大阪に相方がいて。コズエさんって。

それでなんか一応ノイズとかルーパー使って演奏したりとか、物は何でもよかったんですけど、テーブルでも良いし瓶でもいいし。


R:音出りゃなんでもいい、ぐらいの(笑)


H:(笑)で、まぁサックスもやってたし、じゃあこれサックスでやってみようって思って。


R:かっこいいっすねー!!


H:富山でソロ。相方は大阪にいるから、じゃあ富山でやるんやったらこれでやってみようかなーみたいな感じで。


R:なるほど~!今日の演奏とかめっちゃ鬼気迫る感じがあって、いつもそうですけど今日いつも以上にがーっとくる感じだったんですけど、何か思うとこあったとか・・・?


H:なんか・・・あ、そうそう、レイジさんの文章見て。なんか爆発だっていう。芸術は爆発だっていう、岡本太郎すごい好きで。


R:あはは(笑)僕も超好きなんすよ。


H:めっちゃ好きで、うん。

そういう気持ちでいつもやってるんで~。


R:そっかそっか~。


H:そうそう。いつも無から始めて、無心から始まって、どこまでこう爆発できるかっていう。


R:うんうん。


H:結構挑戦みたいなのがあって。


R:そうだったんだ~!

今日もう、まさにそれでした!すごかった!めちゃくちゃ感動しました!

ほんとに、ジーンときた最後。


H:嬉しい~!ほんとですか~(笑)


R:いやいやほんとに。


H:ほんと、何も無いんですよ。無、無なんで。


R:無から。そうそうそう、あれを背負ってこれを背負ってというよりは 無から始まって、それからなんか出てくっていう。


H:自分の出す音とか、周りとかと反応して、それで爆発できたらと。


R:素晴らしいです。マジ素晴らしい。


H:ありがとうございます~!





R:今後の展開というか、活動方向とかって何か考えてらっしゃいますか?


H:でもやっぱり、無なんで(笑)


R:(笑)やっぱり、無から(笑)そこも無から(笑)

あはははは、なるほど(笑)


H:あんまり、うん、考えてないですね(笑)そん時にやりたいことを、やってくかな みたいな。ずっと即興が、やっぱり、中心にあるんで。


R:これからも即興で?


H:そうですね~。


R:凄かったですね。即興であそこまでは、本当に凄いです。

僕もやってますけど、いやいやいやいや、痺れました!


H:逆に曲でもってける人が凄いなって。


R:いやいや~。


H:バンドとか曲でもってける人、自分とは正反対だから凄いなぁって。


R:いやいや即興であこまでは凄いっすよ。


H:や~ありがとうございます。


R:ほんとそれ。まさに富山の宝ですよ。 


H、R:(笑)(笑)


H:白エビみたいな(笑)


R:北陸が世界に誇ると思いますよ僕。


H:ありがとうございます~。嬉しい。


R:ほんとにほんとに。


R:流れ的には東京で活動始められて、大阪も行っておられて・・・?


H:うんうん大阪。東京、大阪、富山って感じで。

なんか、旦那も一緒に音楽やってて。海外一緒にツアーしたりとか。


R:そっか~!海外はどこら辺行かれたんですか?


H:えっと、オーストアリアに行って。そん時はミシンと。


R:ミシン!?


H:ミシン!ミシンと(笑)なんかトラベリングミシンです。ちっちゃいミシン。


R:もしかして演奏したんすか?


H:そうそうそれと(笑)エフェクターとで。自分は演奏したんですけど(笑)


R:半端ないっすね(笑) それ見たかった~。

あはははは(笑) はぁ~そうなんですね~。ミシン・・・あ、針子ってこういう針子のことですか?


H:あ、針子はそうそれと、張り子の虎のあの張り子とかけてて、そっちと。あれ空っぽじゃないですか、中身が。張り子って。その空っぽだけど、なんか、うん。楽しい感じで(笑)


R:めちゃくちゃかっこいいです!超かっこいいです!痺れますよ。めちゃくちゃパンクですね!


H:ありがとうございます!そうそうそう、パンクなんですよね元々は。


R:もうほんとに根っからのパンクですね!影響をうけるとかじゃなくて。


H:あ、うれしー!それを言ってもらえて、分かってもらえて嬉しい!


R:これは生まれついてのパンクですわ。真似できんやつや・・・!すっげー!


H:(笑)嬉しい~!ありがとうございます!


R:またぜひぜひ!一緒によかったら、やっていただけますか?

H:ぜひぜひ!毎回めっちゃ楽しい企画で、ほんとバンドもみんなすばらしくて、楽しいです~。


R:次9月にこういう感じの、おっきめの(ライブイベント)あると思うんですけど、ぜひお願いします!


H:ぜひお願いしますー!精進します(笑)


R:Haricoさん東京も行ってらっしゃるから当たり前なんですけど、東京勢がHaricoさんのこと楽しみにしてて。


H:うれし~!嬉しいなぁ~!


R:9月22日にまたここであるんで、お願いします~!


H:ありがとうございます~!空けときます!



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カタチはいつか必ず崩れさる。

そうであるなら、カタチをはじめから捨てて、無から生まれる自由さ。

それはカタチがない故に、記録され残される事が難しい儚さも内包しつつも、故にその激しさは増していく。

心そのものに突き刺さるように、無限にカタチも彩りも瞬間ごとに変えていく。

もし君が人間そのものに対する疑念や失望があって、自分自身に対する嫌悪感や絶望感があって、命そのものにすら触れられていない気がするのなら、1度Haricoのライブを見て欲しいです。

命はただ自由であり爆発していいって教えてくれると思います。




Harico

毎月第3金曜、自由参加型即興ライブ「はりこの部屋」主催

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