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ROLL OVER Magazine vol.4【SPEARMEN】


2019.11.8@東高円寺二万電圧

NDNQアルバムリリース、国内&バンコクツアーにより、9、10月とお休みしていましたRoll Over ミュージックマガジン^^;

さて、2ヶ月ぶりとなる今回Vol.4は …


70年代末に起こったLIZARDやFRICTIONを中心とした東京ロッカーズやアンダーグラウンドな日本の音楽シーンに影響を受け80年代初期に結成され、現在も東京のオルタナティブ・シーンの前線を突っ走る【 SPEARMEN 】に、私にゃんぱらがインタビューさせて頂きました。


僕が産まれた頃のリアルなパンクやロッカーズシーン、現状におけるシーンについての思いなどなど、リーダーの水沢さんを中心に大変貴重なお話を聞かせて頂きました!!!!!



メンバー紹介

Kohji. Mizusawa- Vo.&Gu. 以下:K

Ryuta .Yanagihara- Ba. 以下:R

Junichi .Shinohara- Dr. 以下:J

結成は1983年とキャリアは長く、1枚のEPと3枚のフルアルバムを発表、そして23年振りとなる新アルバム "Parallel Wind"を2018年にリリース。

今回は2019/11/8 東高円寺二万電圧のライブにてインタビューをさせて頂きました!




音楽ルーツについて

-まずメンバーそれぞれの影響を与えたアーティストやバンド、音楽活動に至るルーツについて教えて頂けますでしょうか?


K.最初にロックに興味を持ったのはキッスやエアロスミスとかになるかな。


J.うん。僕らの時代はやっぱりその辺が入り口だよね。


K.それから少ししてパンク・ニューウェイブの波をどっぷり被る。


R.うんうん。あとはやっぱり東京ロッカーズとかになるよね。東京ロッカーズの影響はやっぱり大きくて、その頃にじゃがたらとかも好きでライブハウスの楽しさを覚えたね!


K.俺のアンダーグラウンドに染まるキッカケはやっぱりLIZARDだね!その後はThe Doorsに傾倒していくけど。


-ああ!!やはりLIZARD!!


K.そう。LIZARDが大好きでね。メロディやリフもしっかりあってね。で、あの辺のシーンの人達がかけてたグラサンがめちゃくちゃカッコよく見えたりね!そういうのってあるじゃん(笑)


-もの凄くわかります(笑)

-ちなみに、東京ロッカーズとNO WAVEと言われたシーンって、なにかリンクしてる部分はあるんでしょうか?例えばFRICTIONがCONTORTIONSとやっていたり。


K.うーん..。NO WAVEていうシーンは俺の周りには無かったんじゃないかな。いや、厳密にはN.Yなんかでそういうシーンが存在していたのかも知れないけど、その頃の日本のシーンにはNO WAVEっていう明確なモノはなかったと思う。レックやチコヒゲはNY帰りだから、そのあたりの人達は意識してたかもしれないけど。


-へえー!!そうなんですね。確かに、NO WAVEって言われてもイマイチ明確じゃないですよね…。




経歴について

-これについてはまぁ各情報誌やネットに山ほど出てるので、今回は経歴について何かエピソードや当時の日本の各バンドとのお話があれば聞かせて下さい!


K.うちは実は竜太は2回辞めてるんだよね。


R.そうそう!(笑) で、俺で4人目なんだよね。


K.4人目(笑)


R.元々お客でSPEARMENを見てて、それで当時ベース募集の告知が掲載されたミニコミ(自費出版の冊子)を友人が見せてくれて入った。


K.初代ベーシストはメロ重視、次でそこにパンクぽさが加わって、3人目はNWぽかった。で、竜太はその全てを兼ね備えかつオリジナルなスタイルになってる。


-そうなんですね。あ、竜太さんのベースラインは何か意識されてる部分はあるんですか??


R.さっきの話にも出た様に、CONTORTIONSとか大好きで。それまでは特に普通のベースを弾いてたんだけど、SPEARMENに加入して初めてリフやメロ、ベースラインなんかを意識する様になったんだよね。


-へえー!そうなんですね。ふむふむ。


-.篠原さんの加入の経緯は??


J.僕もそう。元々SPEARMENが大好きでお客さんで行ってて。当時、僕はSPEARMENとじゃがたらがあれば生きていけるって思ってた位このバンドが好きでね。色々まいってる時に救われたと思ってて。で、ドラムの方が辞めるって言うんで..。

dipってバンド分かる?そのdipの山ちゃん(G&Voヤマジ氏)に紹介してもらって加入したんだよね。


K.ヤマジの紹介だったかな?それは覚えてないな。


-へえー!それで今のメンバーが揃ったんですね。


J.その後に色々あって、僕が辞めて竜ちゃんも抜けたりして…。そのあと幸ちゃん1人になって弾き語りぽい事をやったりして。

で、その後に竜ちゃんがまた加入するっていうんで連絡貰って。でも俺1度辞めてるから、新ドラマーが見つかるまでのヘルプ的な感じで入ったんだよね。で、そのまま今日に至ってます。だからもしかしたら今でも僕はヘルプなのかも知れないね(笑)


-いやいや、そんな事は(笑) で、今のメンバーで固定された訳なんですね。

-あと、何か当時のバンドとのエピソード等あれば教えて頂きたいんですが。


K.うん。まあどこまで言っていいのか分からないけど(笑)俺が喋ると色々と問題が発生するからね(笑)


一同(笑)


-そこは…伏せたり編集しますんで(笑) 


R.当時のバンドとのエピソードになるとどうしても昔話によってしまう部分があるからね(笑)


K.例えばさ、BH(現C・・ ※某日本メジャーシーンの有名バンド)とかいるじゃん。当時さ…

・・・・・・と、お話は聞けたのですが、やはりご本人様達の意向により掲載NGとなりました(笑)





演奏&パフォーマンスについて

-演奏や音作り、ライブでのパフォーマンスについて何か拘りや意識されてる部分はありますか?


K.俺はさ、いわゆるユニゾン(ベースとギターが同じ様なコードを弾く)が大嫌いでさ。とにかく皆がそれぞれ独立したフレーズをプレイする。それぞれの音を出す事を意識しているんだ。もちろん合わせるポイントはあるけど、基本はそれぞれ独立した事をやる。それがSPARMENの曲作りのポイントかな。


-あと、長いキャリアの中で形成された呼吸的なモノもあるのでしょうか?


K.呼吸やグルーブは大事にしてる。これは出そうと思って簡単に出せるモノではないから苦労するけどね。長くやってても、コンディションがイマイチな時もあるし。


-これだけ長く活動されていてもそういう事もあるんですか?!


K.あるある!そこはやっぱり人間だからね。


R.本当はね、ベースとしてはこうするべきというのはあるんだろうけど、俺はそれも外すからねw 


-Rさんはリズム隊としての意識はされてないんですか??


R.してない事もないけど、いわゆるロックバンドみたいにドラムのキックに合わせる様な事は絶対しないし、外すね!気持ち悪いじゃん(笑)


-なんとなくわかります(笑)


J.ふーん。皆参考になるなぁ。


一同&にゃんぱら.え???(笑) 


J.いや、俺は一応ドラムだから意識はそれなりにしてるよ(笑) でも、竜ちゃんがもう完全に自分の世界に入ってしまう事があるからね。あと、幸ちゃんもたまに何やってるかよく分からない事もあるんだけど(笑)  


-まあ…まとめ役って事で(笑)


J.人柄の良さじゃないかな(笑)


-自分で言わないでください!(笑)


K.R.そういうことにしときます(笑)







現在のシーンについて

-現在の音楽シーンについて何か感じる事、思う事はありますか?(アンダーグラウンド、オーバーグラウンド問わず)


J.あまり意識してないかなぁ。ただ昔と違ってアンダーグラウンドとしての価値観は薄れてると思う。今はもう当時と違って新しいモノではないから。興奮はしないかな。


R.現在はさ、情報があまりにも溢れ過ぎているよね。逆に昔よりもこじんまりしてる感があるのかな。もうちょっとこう…シンプルにするべきなんじゃないかなとは思うよね。新しくなっているというよりは、停滞していると逆に感じるかな。


K.昔はさ、レコードを出してそれが売れないと淘汰されていく時代だったよね。それが、今はCD-rやデジタルで簡単に配信できちゃうので淘汰されないよね。

ライブハウスの現状にしても、友達や身内同士で盛り上がるようなバンド、企画が多い。こんな退屈は事はないね。身内同士で盛り上がるなんて当たり前だし、それより俺たちは常に新しい刺激を求めてる。ただ、刺激を受けるのはそう簡単な事ではないよね。

例えばメジャーシーンにいるようなバンドでも、凄いバンドや上手いミュージシャンはいるけど、じゃあ刺激受けるか?と言われたらそうじゃないよね。

だから俺たちの企画は常に刺激を与える様な企画にする事を意識している! 身内同士で固めて盛り上がる様な企画には絶対にしたくないね。




今後の活動や展開について

-今後SPEARMENとして活動されていく上で何か目標、展開は何か考えていますか?


J.これは前から話しているんだけど、出来たらワンマンをやりたいと思ってる!僕はねー、結構目標を立てるのが好きなんだ。例えば極端な話し、じゃあ来年はサンプラザでやろう!とか(笑) そういう目標を立てて活動してくのが好きだね。


R.本当はもっと自分達の企画を増やしたいな。自分達が刺激を受ける様なバンドを集めて企画を増やしたらもっといいモノが生まれるんじゃないかと思ってる。


K.どうせライブやるなら身内だけで楽しむ様な事はしたくないね。さっきも話したけど、身内同士で盛り上がるのは当たり前だしそう言うのは予定調和だよ。それほどつまらないものはないよね。例えばライブハウスでも今ノルマなしとか結構あるよね。じゃあ他のバンドの集客に頼って自分達は誰も呼ばないのか?知名度もない動員もないのに宣伝もしない、けどライブはやりたい。それじゃあライブハウスが盛り上がるはずはない。ライブハウスもバンドもダメになっていくだけだと思う。身内で固めて盛り上がるんじゃなく、1人でも2人でも自分達の事を知らない人に見てもらった方がよっぽどやりがいがあるだろ?


- まさにその通りだと思います。このマガジンも身内同士で固めて視野が狭くなるのは絶対に避けようという話を最近していました。


一同. SPEARMENだから出来る、そして自分たちがワクワク出来る、そんな活動をして行きたい。





個人的質問

-個人的な質問になるんですが、今回このwebマガジンを主宰しているNDNQを12/6のSPEARMEN企画『PRIMAL TONE vol.33』に選ばれた理由は何かあるんでしょうか?

K.数か月前対バンした時に見たライブが凄く良かったから。で、今回のPRIMAL TONEは、SPEARMEN、NDNQの2バンドにあぶらだこのヒロトモ君がやってるKito-Mizu、そしてTweeの4バンドでやったら絶対面白い!と思い企画した。


-自分もメンツ的にも素晴らしいので、今から楽しみでもうずっとワクワクしています!! 





新アルバム『Parallel wind』について

K.最近『周りからは糞な情報ばかりしか聞こえてこないのに呑気に笑ってライブやってられるか!』ってよく思う。そんな周りへの苛立ちや自分自身への疑問、そんな感情を持ちつつも霧がかかったもっと高い所を見ている。1曲目の" In Fog  "はこんな感じかな。

そしてラストの" White Wall  "の、ここじゃない場所、ストレンジで矛盾だらけだけど何かがあるかもしれない新しい世界へ飛び立つ、までのトータルアルバムになってる。



-SPEARMENとしての現状への不満や苛立ちや疑問を抱きつつも、明確に具現化されない遥か遠くの世界に希望を持ち、高く飛び立ちDIVE!そんな感情が詰まり、SPEARMENと言ったら!と、言わんばかりのキンキンに尖ったギターにうねるベース、突っ走るリズム隊..最高のアルバム、ストーリになってます!amazon、販売元レーベルHello From The GutterのHP等でも購入可能なので、是非聴いて頂きたい素晴らしい作品になっています!


そして本アルバム制作の秘話として、なんとベースの竜太氏は、尖った音を出すためにマニアオルガンさんのアンプのヘッドを借りてレコーディングしたとの事!


ベース音にも是非、注目しながら聞いて欲しい!


※マニアオルガン=東京アンダーグラウンドシーンで活躍するソロベーシスト。

個人的に東京でトップクラスの爆音轟音を出すアーティスト。ただ爆音なだけではなくベースの音にグルーブや色がしっかりある、凄まじいソロベーシスト。





この日たまたま二万電圧に居合わせた、マニアオルガンさんにも少しだけお話を伺う事が出来た。



「僕はねえ、ずっと昔から竜ちゃんに憧れてたんだよねぇ。ずっと竜ちゃんになりたかったんだ。」









今回のRoll Over ミュージックマガジンvol.4は11/8東高円寺 二万電圧にてSPEARMENの皆様にインタビューをさせて頂きました。

インタビューに至るまでの段取りや、当日のセッティングなど…本当に何から何まで協力して頂き本当に感謝と感激しています。


長いキャリアの中で培われた3人の呼吸やグルーヴ。

そしてリーダー水沢氏のライブハウス、バンドへの熱意。正直、インタビューをしていて格や貫禄が違い過ぎるのを実感した…。


そして、12/6 SPEARMEN渾身の企画となる『PRIMAL TONE vol.33』にはこのマガジン主宰のNDNQも出演します!あぶらだこのメンバー、ヒロトモさんと大國さんによるKito-Mizukunmi Rouber、Twee Twee Twee 、そしてSPEARMENの超強力ラインナップ!!!

12/6 二万電圧に皆様ぜひ集まって乾杯しましょう! 

今回インタビューにご協力頂いたSPARMENの皆様、改めてお礼申し上げます!

本当にありがとうございました!!!!!




インタビュアー:にゃんぱらり

閲覧数:486回0件のコメント

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